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石坂物語

WOW Kanazawa Stayがあるここは「いっさか」。金沢の観光ガイドには載っていないまちです。

金沢には当時の街並みを遺す茶屋街が3つあります。「ひがし」「にし」「主計(かずえ)」。このうち、ひがし茶屋街には「愛宕(あたご)」、にし茶屋街には「石坂(いしさか)」という庶民の遊郭が存在していました。そう、「石坂」がここ「いっさか」。地元ではそう呼ばれていた場所です。

金沢の茶屋街のはじまりは江戸時代。文政3年に遡ります。加賀藩12代目藩主・前田斎廣(まえだなりやす)が、浅野川のほとりと犀川のほとりに茶屋街を設けました。茶屋街の中で、芸を生業とする「芸妓(げいぎ)」がいる廓(くるわ)が「花街」、いわゆる遊女の「娼妓(しょうぎ)」がいる廓が「遊郭(ゆうかく)」となり、この2つの廓によって歓楽街的な色合いを強めていきます。にし茶屋街は芸妓と娼妓がほぼ同じ割合でした。芸妓が多く格式を重んじたひがし茶屋街とは対照的に、にし茶屋街は武士から庶民までが行き交う社交場として繁盛したそうです。

戦後、遊郭にあったお店はほとんどが廃業し、「石坂」の地名は昭和38年に「増泉1丁目」と改名されました。しかし、このエリアを歩くと、モザイクタイルを誂えた建物がいまだに残っています。石坂遊郭に思いをはせながら、WOW Kanazawa Stayの周辺をそぞろ歩きを楽しんでみてください。

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